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2010年12月07日

「tv」ドメイン―国滅亡の危機を救ったお話

ツバル(Tuvalu)ドメインと聞いていきなりピンと来たあなたは、かなりのドメイン通だと思われます。ツバルドメインが何のことか知らなくても、TVドメインと言えばもう少しなじみがあるかも知れません。

今回は通称TVドメイン、そんなツバルドメインについてのお話を。

ツバルというのはもちろん国名で、南太平洋の中南部に位置する小さな島々からできています。八つの島という意味を持つ国ツバル。1978年に独立したばかりの、まだ比較的新しい国です。国旗には九つの星が描かれ九つの島を表していますが、国名が八つの国という意味なのは人が住んでいるのが八つの島の為だそうです。

ツバルという国は海抜が平均で1.5m!一番高いところでも、海抜5mというから驚きで、国自体が水没の危険がある(果ては国が消滅?)といわれています。それに伴って土地が貧弱であることから農業には向いてなく、財源のほとんどを海外向けの産業で成り立たせているようです。

しかし、自給自足が成り立つ豊かな島だったのでそこまで切迫した状況ではなかったのですが、ISO(国際標準化機構)のISO3166で規定されている 2文字の国コードを原則としているため、「.TV」というカントリーコードが与えられました。

ドメインを使う人たちにとって、この国のドメインを検討する機会が多いと考えられるのは、トップレベルドメインが「tv」で、テレビ関係のイメージが湧きやすいことにあります。実際にテレビ関係のドメインとしての利用価値が非常に高く、一般に開放されているドメインであることから、普及率は日本でも高く、放送局関係のサービスなどで利用されています。※後述

ツバルはこのドメインを2000年にカリフォルニアのベンチャー企業dotTV社に約5,000万ドルで売却し、この利益を元に、ツバルは国際連合加盟を果たしました。本来ならdoTV社が「.TV」ドメインで利益を上げていく予定だったのですが、2002年、米VeriSign社に使用権ごと買収されました。

そういった背景から、あまり豊かではない財源しか持たないツバルは、突然ドメインのロイヤリティなどから資産の確保ができるようになり、当面は安泰という話を聞きます。

まるでアメリカンドリームのような一発逆転の運命も、割り当てられたトップレベルドメインで作られました。

このようにドメインには一国をも救う力を持っているのです。

そして、観光産業も多少知名度を上げていきましたが、最近では豪州やニュージーランドでの季節労働から戻ってきた人々の新しい生活スタイルや地球温暖化だけではなく、以前にはなかったペットボトルやアルミ缶等が増えてきているのも事実です。

こうしたツバルの課題に対して、日本はこれまで無償資金協力を行ってきました。インフラ整備や技術の無償提供です。今後ツバルには海岸保全、防災等について、ODA(政府開発援助)を実施していく方針を固めました。

そして、藤田議員のBlogではODAで調査した際の記録も残されています。その記事では「ツバルの水没や海面上昇はマユツバ?」という内容でとても興味深い内容になっています。

※主な放送局関係のTVドメイン


※主な放送局関係のTVドメイン
エンターテイメント・チャンネル「LaLa TV」

インターネット放送局「あっ!とおどろく放送局」

ダーツを愛する方のための動画情報配信サイト「9darts.TV」

ネットシネマ|NETCINEMA.TV


※参考サイト

■外務省

http://www.mofa.go.jp/Mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol27/index.html

■ツバルの動向

http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2000/0906/tuvalu.htm


http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2002/0108/tv.htm

■ツバル概要

http://www.pic.or.jp/country/tuvalu.htm



Posted by lblog  at 14:25 │Comments(0)

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